(有)くらし建築工房 安心して暮らせる二世帯住宅 新築レポート その5

(有)くらし建築工房

(文章作成:木の家ナビ事務局)

 

これまでご紹介してきた、大切な家族と一緒に安心して暮らせる二世帯住宅が遂に完成いたしました!

設計を担当した長澤紗織設計室の長澤紗織先生。施工を担当した(有)くらし建築工房。岩手県産木材を使用しながら、それぞれの想いが詰まった住宅の様子をご紹介いたします。

 

前回までの現場レポートはこちらから。

現場レポート その1(土台敷き編)

現場レポート その2(建て方編)

現場レポート その3(構造工事編)

現場レポート その4(内部木工事編)

住宅がどのような工程を経て出来上がっていくのか。完成住宅や話を聞くだけではイメージしづらい部分を紹介する事で、家づくりを考えている皆様の助けになれば幸いです。

 

まずは玄関のご紹介から。

それぞれの世帯が自由に使いやすいよう、玄関が2箇所あるのは、二世帯住宅ならではです。

㈲くらし建築工房

玄関に入ると、唐松の美しい床板と共に、立派な玄関上り框が見えてきました。

今回、框に採用したのは岩手県産ニレの木。

ニレは美しい木目と、淡い灰色を帯びた素敵な色合いが特徴の広葉樹です。見た目が良く、玄関を開けて最初に見える部分にピッタリですね!

また、硬さもあるため、頻繁に足や靴が触れる部分としての耐久性も兼ね備えています。

 

㈲くらし建築工房

こちら側の玄関には、ニレの框と共に登りやすい玄関踏み台が設置されています。

段差でケガをしにくく、靴の脱ぎ履きも便利そうです。また、手洗いカウンターが近くに設置しているのも使い勝手が良さそうです。

素材に注目して見ると、踏み台と手洗いカウンターの天板は、どちらも岩手県産センの木の天板を使用しているとの事。

特に手洗いの方は、自然な曲がりを残して仕上げた「耳」と呼ばれる端の部分を活かした使い方をしています。

素材に寄り添い、木の質感を大事にすることで、温かみのある印象になっていました。

 

こちらは、1階の様子。

唐松の床板が大工さんの手によって綺麗に仕上げられていました。唐松ならではの「生き節」の美しい丸模様がアクセントになり、木材ならではの良さが光る仕上がりとなっています。

奥には畳張りの和室空間。仏壇を置くスペースも確保されています。境界となる障子によって仕切られ、特別な空間になっています。

また障子と共に岩手県産の赤松を使用した敷居も綺麗な仕上がりとなっていました。

赤松は杉と比べ耐久性が高いため、今回のように鴨居は杉・敷居は赤松と素材の特徴を意識した使い方がされることも多いようです。

 

また、目を引く杉柱は造作材を得意とする工場によって製材された、節の少ない良質材となっています。

このように、壁に隠れず表に現れ目で見る事の出来る柱を「役物柱」と呼び、写真のように2面は完全に節の無い材料が使われます。

 

㈲くらし建築工房

 

㈲くらし建築工房

そのまま1階を進んでいくと、リビングダイニングキッチン(LDK)が見えてきます。

広々としたキッチンで、カウンター下部の棚には収納がたっぷりと確保されています。

 

リビング全体を見渡せる構造で、料理や片付けをしながら家族を近くに感じる事の出来る空間となっています。

こちらのカウンターも岩手県産のセン天板を使用し、統一感のある雰囲気となっています。

 

くらし建築工房

お次は階段を上った2階の様子。

2世帯目の家族が使う、ダイニングキッチンが見えてきました。

内部木工事編でも紹介した杉の腰壁が、完成を見ると更に際立って美しく感じますね!

 

くらし建築工房

 

くらし建築工房

前回、取付前の天板の様子をご紹介していたセンのスタディカウンタ―。仕上がった様子がこちらです。

3枚の天板を組み合わせた事で、書類やパソコンを置くのに便利な奥行きが確保されています。足を入れ込むスペースが確保されているため、ゆったりと座りながら落ち着いて作業する事が出来そうです。

また、1階と同じくキッチンから畳張りされたリビングが見える設計となっていますので、開放感があります。

天井も高く、広々とした印象を受けるお部屋です。

 

くらし建築工房

2階リビングの奥には2部屋あり、こちらは寝室の様子。

湿気を吸収する調湿性や、暖かさを逃がさない断熱性に優れ、見た目も均一で綺麗な杉板を貼った天井が印象的でした。

 

という事で、一通り完成現場のご紹介でした!

岩手県産木材をふんだんに使用した今回の住宅、いかがだったでしょうか。

素材にこだわる事で、より住宅に愛着が湧いてきます。また、地域材を使う事で、これから住む地域の活性化にも繋がっていきます。

一生の中でも大きな買い物となる家づくり。一緒に悩み考え抜いてくれる設計士の方や、誇りを持ち高い技術で住宅を作り上げてくれる施工者にこだわるのは勿論のこと、その住宅に使われる素材にこだわるのも一つです。皆さんも、木の家に住んでみませんか。

 

お問合せ

(有)くらし建築工房

TEL:019-651-3800

E-mail:kurashi@chorus.ocn.ne.jp

HP:http://www.kurashi-inc.com/

 

長澤紗織設計室

TEL:019-697-5471

HP:長澤紗織設計室 Home (coocan.jp)

(2022年4月22日 投稿)