若葉デザイン 「木のおだやかさをいかした シンプル、ベーシックな住まい」
若葉デザイン一級建築士事務所
この住宅は、夫婦と子供二人の若い家族の住まい。
「大切に選んだ食器や家具で暮らしを彩りたい」という建主様の思いを受けた、
シンプルな暮らしの器です。
ベーシックな間取と構造安定性、そして低燃費で快適な室内環境。
地元の木材でつくった飽きのこない、居心地のいい家です。
「外から見るとふつうの和風の家。中に入るとかっこいい感じにしたい。」というのが、
建主様が最初におっしゃったことです。このことから、建物自体はシンプルにしました。
外観は軒を深くして、玄関前には石積みの小さな植栽ゾーンを設けました。
内観も、家具や食器などお好みのインテリアを生かせるよう、シンプルにまとめました。
そして地元の良質な木材をつかい、やさしい色の塗壁にして、飽きのこない、おだやかな
空間を目指しました。
↑1階床板は、地元のナラ、無垢材です。
ご夫婦と小さいお子様二人という一般的な家族構成。延床面積は約35坪。
1階にオープンなLDK、2階に個室というベーシックな間取です。
建主様と何度も打合せを重ね、LDKは出来るだけ柱や壁を少なくし、
南側には大きな開口部を設けて空間的な広さを感じさせることとしました。
また2階の南面は間口全体をバルコニーとし、物干しスペースを充実させました。
このような間取は一般的ですが、建物の重心が偏り、壁の少ない南面が弱点となりがちです。
構造安定性を確保するには、柱の位置、耐力壁の配置や梁のかけ方、梁成などのチェックが
より重要となります。
暖房はヒートポンプ熱源の温水パネル暖房。見た目にもすっきりしており、
おだやかな暖かさを感じられる暖房方式です。
建物が十分な断熱性能を確保しているので、光熱費も低く抑えられます。
室内には、スギ、アカマツ、カラマツ、ナラ、クリを使っています。構造材には、スギ集成材、
カラマツ集成材を主に使っています。いずれも地元の木です。構造材、造作材ともに
製材、集成材それぞれの良さを生かしながら使うことを心がけています。
↑カウンターには岩手のアカマツ集成材を使っています。アカマツは少し黄色味のある、
とても上品な材です。集成材を使うと、無垢材のような木の自然な味わいより、
ややすっきりした仕上がりになります。
↑玄関が暗くならないよう、天窓を設けました。
上り框はクリ。水に強い材です。
↑2階の床板はカラマツです。カラマツは節の色が濃く、傷が目立ちにくいので、
小さなお子様のいるお宅にはお勧めしています。主寝室の天井はスギ、無垢材です。
天井を板張りにすると部屋がやや暗く、落ち着いた雰囲気になります。
↑趣味の自転車を室内に保管したいというご意向もあり、玄関脇には土足で入れる
2.5帖の土間納戸も設けています。この納戸は機械室も兼ねています。
雪かき道具や長靴、ベビーカー、季節の野菜や果物など、置きたいものは意外に多いです。
↑お友達が遊びに来た時に洗面所を使ってもらいやすいよう、脱衣室と洗面所を別の部屋にしました。
一番奥の浴室の手前が脱衣室、その手前が洗面所です。脱衣室の洗濯機の横には洗濯流しを設けて、
小さなお子様の衣類などを手洗いできるようにしました。
木造2階建住宅、延床面積35.5坪
設計:若葉デザイン 一級建築士事務所 (HP:http://wakabadesignarchi.blog.fc2.com/)
施工:(有)岩手ハウスサービス
・「平成26年度 地域型住宅ブランド化事業」補助金利用
・「平成26年度 木材利用ポイント」補助金利用
・長期優良住宅