(有)くらし建築工房 子育てが終わった夫婦二人で暮らすコンパクトな住宅 新築レポート(完成編)
(有)くらし建築工房
これまで材料選びから施工中まで、
2回にわたってご紹介してきたこちらの住宅が完成しました。
数々のこだわりの箇所の仕上がりをご紹介していきます。
片流れの屋根のシンプルな外観です。
黒を基調にしてスタイリッシュな仕上がりですが、
一部、杉板本来の色味を生かし、優しい感じになっています。
お隣には息子さんご夫婦の住宅も建設中です。
両棟完成後はお庭でつながります。
そちらの様子も順次アップしていきたいと思います。
南面は玄関ポーチ兼用のテラスです。
軒の出が1.8mあるので、夏はテラスも日陰になり、涼しく過ごせます。
冬至になると、居間の奥まで日の光が張る設計となっており、
季節に合わせて快適に過ごす事ができます。
お庭を眺めながらテラスでの食事やコーヒータイムを楽しめますね。
内部の仕切りは最低限の設計で、オープンな空間になっています。
上がり框のニレと、床板のナラももちろん岩手の木です。
良い材との出会いが家づくりをさらに楽しいものにしてくれたと、
お施主さんがおっしゃっていました。
玄関からリビングは吹き抜けです。
去年の冬に伐り出してもらった2本の赤松梁はこのように納まりました。
この梁は、構造的にもとても大事な部材で、
見えない部分でたくさんの部材を支えているのだそうです。
暖房は薪ストーブの1台のみ。
「トリキヴィ」という石を積んだ薪ストーブは、蓄熱が良く、
長時間やわらかな暖かさをゆっくりと放出する優れものです。
寒い冬でも火を見ながら暮らしを楽しめそうですね。
ライブラリーの天井は、実は2階の床になっています。
岩手県産赤松の化粧合板を使用しています。
盛岡市産の唐松の梁とともにきれいな飴色に変わっていくのが楽しみです。
テレビを見たり、読書したりと、まったりする部屋ですが、
ずっと先の将来はここが寝室になり、
生活はすべて1階ですることを想定しているそうです。
ライブラリーの北側には小川を眺める出窓があります。
この窓は少し斜めになっていて、中津川の向こうの山並みも見えます。
せせらぎの音を聞きながら、ぼーっとできる癒しのスポットです。
階段の上からリビングを見てみましょう。
ナラの床、カツラの階段、赤松の手摺には、舐めても安全な自然塗料を塗りました。
木自体の本来の色味を引き出してくれます。
2階の床は唐松です。
節はありますが足触りがよく、冬でも冷たくない岩手ならではの樹種です。
奥の廊下手摺には手触りのやわらかな杉を使用しています。
設計当初から、2階から桜を眺めることを想定していたので、
この部屋を「桜の間」と呼んでいたそうです。
完成してその景観は予想通り。
ここでゆっくりとお茶を飲めるように、
カツラの窓下カウンターはカップを置ける巾にしたそうです。
自然豊かな環境に建つこの住宅は、
景観を楽しめる仕掛けふんだんに取り入れられていました。
ご案内している通り、
こちらの住宅は、8月3日(土)と4日(日)に、
完成見学会を開催します。
ぜひ皆さんも景観を楽しむ仕掛けを体感してみてはいかがでしょうか。
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