長澤紗織設計室 山からの家づくり②
長澤紗織設計室
花巻市で進行中の「山からの家づくり」
今回は建築の内部へフォーカスしてご紹介していきます。
まずは、こちら
柱と梁の部分に制振装置を取り付けているところです。
地震が発生した際、エネルギーを吸収し、約26%減少させる効果があるそうです。
こちらは調湿気密シートを壁に張ったところです。
周囲の湿度に合わせて湿気を遮ったり通したりすることで、柱や壁の内部の環境を整え、
湿気やカビの発生を防ぎます。
木が蒸れないようにすることは、家に永く住むためにも大事なことですね。
手前の方にはこれから使われる造作材が大量に置かれています。
内装にもふんだんに岩手の木材が使われることが分かります。
ここからがまた大工さんの腕の見せ所ですね。
それでは、岩手の木が使われているところも見てみましょう。
軒先の天井には杉の板を張っています。
木目がきれいで温かみを感じられますね。
手前の黒い塗装の柱は、お施主さんの山から伐り出した木で作られています。
なんと、こちらの柱はお施主さんが塗装を塗られました。
階段には岩手県産のカツラを使用しています。
手摺から段板、ささらもすべてカツラで作り、統一感を出しました。
カツラは経年変化により、一層赤身が強く出て良い味となります。
階段の塗装も自然塗料を使って、お施主さん自らの手で行っています。
こちらの現場ではお施主さんも家づくりに参加しています。
外壁の一部はホタテ、玄関前の収納の壁には牡蠣の貝殻を利用した漆喰を塗ります。
どちらも下塗りの段階ですが、室内の収納壁はお施主さんが担当です。
奥さんや娘さんも加わってご家族皆さんで牡蠣殻漆喰の仕上げをしています。
牡蠣殻漆喰は大船渡産で、乾くまでは海の香りがしました。
皆さんでワイワイ、壁塗り初体験です。
お施主さんご家族が楽しみながら家づくりに参加している姿がとても印象的でした。
細部までこだわり、壁の色も試し塗りを確認しながら進めていきます。
見本と実際に塗った様子とでは全然違うからだそうです。
玄関前の壁塗りも終わり、照明もついて養生のとれた様子です。
岩手の地元の材料をふんだんに使って、こだわり抜いて建てられた「山からの家づくり」。
完成までいよいよ間近となってきました。
10月末にはお施主さんのご厚意により完成見学会を開催いたします。
詳しくは本ホームページのお知らせ、または下記リンク先をご参照ください。
皆様のお越しをお待ちしています。
お問い合わせ先
長澤紗織設計室
TEL:019-697-5471
ホームページ:http://ns-sekkei.blue.coocan.jp
文章:木の家ナビ事務局