長澤紗織設計室 山からの家づくり①
現場レポート(新築編)
長澤紗織設計室
山からの家づくり(花巻市)
いわて木の家ナビ現場レポート、今回は長澤紗織設計室による
山からの家づくりをご紹介していきます。
こちらが花巻市で現在進行中の現場です。
なんと、こちらのお施主さん、木の家ナビをご覧になって新築のご検討をされたとのこと。
そしてまたなんと、家の材料の木材はお施主さんの家で所有している山の木が使われています。
お施主さん曰く、
「木の家ナビを見た後、夜中寝ているときにふと、『自分の山の木で家を建てたい』と思った」
とのことです。
今回は、「山の木がどのようにして家になっていくか」にフォーカスしてご紹介していきます。
こちらがお施主さんの所有されている山です。
スギ、カラマツからなる森林で、お施主さんのお父様が購入された山林です。
お施主さんが小さい頃から、お父様と一緒に山の手入れをされていたようです。
まず、山の木を伐採するにあたり、どれだけの量の材料が取れるか事前に調査します。
一定の区画の樹木の太さと高さを測ることで、山全体の木材の量を調べます。
伐採された木は、一定の長さにカットし、重機やトラックで山から運び出され、
ふもとの土場(どば)と呼ばれる丸太の集積場所へ集められます。
集められた丸太は製材工場や合板工場などに販売されていきます。
製材工場では、丸太の皮をむき、製材機と呼ばれる機械でのこぎり挽きしていき、
乾燥やカンナ掛けの工程を経て柱や梁などの材料の形になっていきます。
柱や梁同士を組み合わせるためのほぞ穴や仕口(しくち)を加工する
プレカットと呼ばれる工程を経て材料が完成していきます。
完成した柱や梁などの材料はトラックで運ばれ、
クレーンを使って、大工さんの手で組み上げられていきます。
いかがでしたでしょうか。
普段見かける家の建築現場の、さらに前から家づくりは始まっているのですね。
ご自身の山の木でご自身の家を建てる。
山からの家づくり、次回は建築の内部にもフォーカスしていきます。
文章:木の家ナビ事務局